今日の帰り道。

なぜだか懐かしく思えたんだ。
毎日歩いている帰り道に、色が映えて、町のニオイがして、空気が馴染んで、心地よかったんだ。

埋もれていたく、ないんだ。
たぶん、他でもない、自分になりたいんだ。

あぁ、毎日は、言えたり、言えなかったり、会えたり、会えなかったり、わかったり、わからなかったり、可能だったり、無理だったり。たくさんたくさんたくさんあって。そういうの、ひとつずつ、すこしずつ、確かめたいと思った。

なんとなく自分で選んだ道っていうのは、誰かが間接的に助けてくれたレールの上に過ぎないんだ。人はひとりでは生きていけないから、自分だけで築くことなんてのは不可能で。ならば、もう、埋もれないように、発光できるように、助けてもらえればって思うんだ。その分、人を助けていきたいんだけど。

急に恥ずかしく思えた。この根拠のない自信とやらが、どこで生まれるのかわからない。私のココロが、勝手に、生成されていく。そういう風に思えてきた。泣いた。泣けた。涙が伝った。でも泣くことは恥ずかしいことではない。泣くことは、生きることだ。そうやって、生まれてきたんだ。そうやって、過ごしていくんだ。色んな人を巻き込んで。巻き込んでまで、何もできなければ、それはもう、犯罪なんじゃないかって、思う。

ひとつずつ、すこしずつ、手に入れると同時に失っていくものがある。反比例する私がいるのだろう。
今日の夜のネオンは、なんだかとてもキレイだった。