独断と偏見によるTHE MANZAI 2011 考察

近年、影を潜めていますが、私はお笑いバカです。
何を持って証明できるかというと、かつてはよく爆笑オンエアバトルの審査員に年間登録していてちょくちょく収録に参加しては玉を転がしていたくらいのお笑いバカです。(高2の時、チャンピオン大会も参加して玉を転がしてきて、放送を見たら思いっきり爆笑している私がテレビに抜かれていて恥ずかしかった思い出もあるw)
そして大学2年の頃は「笑い」を哲学的に考えるゼミにてその年のM-1グランプリを考察していたくらいのお笑いバカです。(ちなみにその年の優勝はブラックマヨネーズでした。)

そんな私の独断と偏見です。軽い流し見でいいんで。しかも最初の20分は帰宅していなかったので。そんな状態で言うな!って話ですよ。

すごく端的に纏めてしまうと、極めて「フジテレビらしい」お笑い番組だったと思うんです。国民ワラテンっていう、視聴者の声を気にするところもあるし(いち早く「イマつぶ」取り入れてたし。今回何も使ってないけど)、いわゆる「賞レース」という重圧よりも「エンターテイメント」のバラエティ感を押し出しているところがあった。【楽しくなければテレビじゃないじゃん】が似合う番組だったと思います。

だからこそ、私はM-1と比べました。私はM-1が誕生した当初はお笑い界に新しい風がやってきた位に興奮して、この若い賞をどんな芸人がとっていくのかとても楽しみにしていました。M-1には独自のストーリー性があって、だからこそ決勝進出した7組のそれぞれの思いを汲み取りつつもテレビに夢中になっていて、果てには大井競馬場まで行って敗者復活戦を見に行こうとしてた位ですから(結局毎年GAORAで見てましたけど)。

THE MANZAIは国民ワラテンという視聴者に一票を与えるという採点システムを与えました。これは賛否両論あると思います。私はどちらかというと否定派です。事前にワラテンのURLを登録しておいたから参加自体はできたものの、放送時にTHE MANZAI のwebサイトに行くと回線が重くてつながらない。だからワラテンに参加できない人もいたでしょう。そして視聴者が笑うことは視聴者自身の「主観」と「ひいき」が入ります。もし、ひいきしている芸人さんがいれば面白くなくてもワラテンを押すでしょう。ひとりだけ笑いの空気が緩くなっているんだから。そして私はテレビで純粋に笑いを楽しむことと、TwitterでTL実況することと、国民ワラテンでボタンを押すという三役に疲れて、グループCでワラテンを捨てました。こんなんだったら、オンエアバトルの様に漫才が終わったら「面白かったらボタンを押す」くらいでよかったと思います。

もうひとつ言いたいことがあります。それは視聴者本位に身を寄せつつも、公式アカウントから公式のハッシュタグが存在しなかったこと、リアルタイム発信がなかったことです。何の為に公式アカウント作ったんですか。12/18現在、番組が終わった今でさえも最新の呟きが「ワイルドカードの決定戦がまもなく始まる」っていうやつです。優勝の報告もしないんですか。なんなんですか。(公式アカウントは@the_manzai )視聴者本位の姿勢を取りつつも、取りきれてないお粗末な一面も結構早くに見つけてしまったので、なんだかなぁって思ってしまいました。

でも、これだけは言えます。それはM-1がなくなったから、THE MANZAI 2011は生まれたということです。そして、THE MANZAIが生まれなかったら芸歴10年以上の芸人さん達はある種希望のような「目標」を持てなかったであろうということ。事実、THE MANZAIという「漫才特化型番組」のお陰でHi-Hiやテンダラー博多華丸・大吉といった芸歴15年以上の方達の「漫才」は地上波で見れなかったに違いない。特にテンダラーの漫才をまた、全国ネットのテレビを通して見られたのは個人的には「感動」でした。だからこそ決勝にいって欲しかったし、ワラテンシステムの怖さを知りました。そして千鳥の「むしあなご」ネタが最後の最後に見れて、嬉しかった。大好きなネタなので本当によく笑った。他にも、チキチキジョニーの風刺の効いた漫才、Hi-Hiの漫才の居心地のよさ、博多華丸・大吉の巧みな漫才、ウーマンラッシュアワーのバイトリーダー等、たくさんたくさん、笑いました。これは「THE MANZAI 2011」が生まれたからです。これを忘れてはいけない。はじめから誰もが納得できる、完璧な番組なんて存在しないんだと思います。

決勝に関していえば、個人的にはナイツでした。この2011年にあれだけのネタをぶっこんできた彼らはすごい。漫才の「ネタ」という武器で、テレビという放送の枠のギリギリを攻めていた。すごく、かっこよかったと思います。でも、番組としてはパンクブーブーを選んだので、それはそれで。

パンクブーブーこの記事の通り「できることなら漫才番組をやりたい」って言ってるんですよね。増えればいいなぁ、漫才の番組。そして増えすぎないようにして欲しいなぁ。

とか言ってる間にヤホーのトップニュースにこんな記事も。やっぱり思う事は同じですね。そんな、独断と偏見によるTHE MANZAI 2011の考察でした。

漫才を劇場で見たくなりました。
もっかいべしゃり暮らしを1巻から読みなおしたいなぁと思いました。
ありがとうございました。来年も、よりよい笑いが見れますように。

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※この巻が一番「漫才」っぽかったので。最新は13巻!