あの日の言葉を、覚えているか?

2ヶ月ぶりに、前職の人たちと会ってきた。なんてことのない、ただの女子会だった。だったんだけど、「あの日」を思い出した。仕事を辞めた日、3月15日のことだ。

私はあの日、いろんな人に挨拶させていただいて、いろんな事を話した。
目まぐるしく時間が過ぎていった。退勤した後に、送別会までやってくれた。
その時の、最後の挨拶。とても一言では済まされなかった、挨拶。

「がんばりたかったけど、がんばれなくてごめんなさい。でも、今日、たくさんの人に挨拶させていただいて、たくさんの【気持ち】をいただきました。だから、また明日からがんばれると思います。本当に、ありがとうございました!」

と、本心を包み隠さず、涙ながらに話したのだ、私は。

【気持ち】というのは、なかなか表現がしにくい。
言葉で【気持ち】を伝えることはできるけど、それが本当に相手に伝わるかわからない。
モノで【気持ち】を伝えることはできるけど、それが本当に相手に伝わるかわからない。
わからないけれど、わかるためには、何かしらのカタチで伝えることでしか【気持ち】は伝わらないのだ。それが【あったかい気持ち】だろうと【つめたい気持ち】だろうと、なんであれ。

あの日の言葉を、覚えていたよ。
また【気持ち】をもらったから。
そこには、イチゴのような酸っぱさも、チーズケーキのような甘さも、いろんな【気持ち】が入り交じっていて。
なんていうか、本当に、ありがたいなぁ。
2ヶ月経っても、こんな風に思ってくれて。
救われる。

現在進行形で時間は進む。みんなと道は違う。でも、交わった時間が確かに存在する。きっとみんなもいつかの言葉を覚えていたから、こうやってまた【気持ち】は交差するんだと、確かに思った。

気持ちを引き締めよう。
自然と背筋は伸びる。
その為に、今日という一日は必要だった。