少しはオトナに、なれただろうか?

今日は、すごぉく久しぶりに、長い間着ることがなかったとあるセットのスーツを着てみた。クローゼットを開けたら、何故か目に留まったのだ。多分、2年ぶりくらいだっと思う。なんだか全体的な雰囲気が好きじゃなくて、イマイチ好きになれなかったグレーのスーツ。クリーニング済のタグを外して、袖を通す、意外と馴染む。

出勤すると、私の胸元には社員証が常にぶらさがる。入社日に撮影した硬い表情の自分がいる、これは、私が退職するまでずっとずっと続くもの。なんてイモっぽいんだとも思う、今見ると。なんとなく、まじまじと眺めていたら、とあることに気がついた。

このスーツ、入社日に着たやつだ!

てことに。

襟しか写ってないけど、すぐにわかる。そしたらどんどんどんどん昔のことを思い出した。母親に社会人になる記念に買ってもらったということ、それを入社日に初めて袖を通したこと、でもあんまり好きになれなくて着なくなってしまったこと。

なんていうか、当時はどうしても「着させられている」感があって、好きになれなかったんですよ。ぶかぶかで、なんか変で。でも今日は心地よかった。どんよりとした曇天の空の下、颯爽と歩いていたよ。それはそれは、心地よかったよ。

知らない間に、いつの間に、変わっていることがある。気がつかないだけ、でも急に思い出す。思い出したら、溢れ出す。昔の記憶、今の自分、内に秘めているものが飛び出してはまた吸い込んで、新しい自分に会える瞬間。こういうことに気づくまで、何着スーツは買っただろう、何足パンプスは履き潰しただろう、(そして何本メガネは買っただろうw、)着実に、社会人っぽくなっているんだなぁって思う。幼い顔立ちも変わる、いつの間にかねーさんになっている。

少しはオトナに、なれただろうか?それは周りが決めること。でも買ってもらったスーツをしっくり感じることができるんだったら、少しは成長しているかもね。