書き言葉は月、話し言葉は太陽。

『会いたい誰かにもう会えない。会えたところで変わってる。』

っていうのをね、何年か前に思ってね。そこからコトバが転化した。
それが

『誰かに会いたい。でも、誰にも会えない。』

なんです。


先のコトバ『会いたい誰かにもう会えない。会えたところで変わってる。』っていうのはね。いろんな場面で、いろんな人とお会いするけれども、会ったときのトキメキや、感動っていうのはやっぱり初回だから生まれるものであって、その後仲良くなって同じ人に会っても、その時の印象とは変わってるっていうことなんです。よい意味でも悪い意味でも。私はそういう幻想のような理想にいつまで経っても囚われていて。あの時のキミと、今のキミって、同じ様で違うじゃん。だから、そういうことを思ってたんです。

でも、今のコトバ『誰かに会いたい。でも、誰にも会えない。』っていうのはね、全然違う意味でコトバが転化した。客観的に見れば興味深いことなのかもしれない。でも今の今はこういう風に変わってしまって、さみしいし、かなしい。

誰かには、会いたいです。でも、誰にも会えないです。写真と文章でイメージが作られていて、そのギャップを覗かれるのが怖いのです。忙しさにかまけて、考えることというのを怠ってきていました。アイデンティティ云々を言い始めたらキリがないので割愛しますが、私は自分で独自の切り口をいつだって持ち合わせていたいと思っているのですよ。それが紛れもなく魅力になる。自分を突き動かす原動力になる。だから、こそ、いつだって考えていたい、のです。

それは、言葉遊びだっていいです。実務で何か成果をあげることでもいいです。突出した何かを生み出すことでもいいです。何か、何かしなければ、私は確実に腐ってしまう。それができていなくて、怖くて誰にも会えない。

書き言葉は月、話し言葉は太陽。
いつだって言葉はウラハラに。